保釈され、今は外出を繰り返しているカルロスゴーン被告。
9月にも初公判があるとされ、そこで無罪を主張すると思われます。トップを失った日産は現在、業績予想を下方修正。ゴーン被告にとっては無罪をかけた戦いが始まるのです。
カルロスゴーンの今

金融商品取引法違反事件の初公判を、9月にも行う予定と東京地裁が発表しました。これから長い長い裁判での戦いが始まるわけです。
カリスマ会長から一転、金融事件の被告へと転落したカルロスゴーン被告は今、何を考えているのでしょうか?
保釈後は連日のように外出を繰り返し、新宿御苑を家族で散歩したり、ホテルで自分の誕生日を祝ってもらったり、妻と腕を組んで出かけたり――。
まるで無罪を確信しているかのようにも見えますが、公判に向け入念な計画を立てていることでしょう、弘中惇一郎弁護士とも面会を繰り返しているようです。
ゴーンの現在と無罪への道
「危機的状況のときこそ、人は最も成長します。そして、その人の本質が見えるものなんです。」
これはカルロスゴーン被告の名言です。が、今となってはこの言葉も解釈が難しいですね、本人にとってはまさに名言通りの状態なのかもしれません。
当然初公判でも無罪を主張すると思われるゴーン被告ですが、彼は現在でも日産の取締役でもあり、取締役会への出席を希望していたようです(のちに却下)。
日産内部にはゴーン被告を排除するためのクーデター計画があったとの噂もあり、もしかすると日産にはまだ表面化していない『爆弾』が眠っている可能性はあります。
日産のクーデター計画は真実か
現在、日産自動車は3月期の業績予想を引き下げ、純利益を5千億円から4100億円へ修正しました。(なんとゴーン氏への確定報酬は92億3200万円!!)。
会長が逮捕されるという出来事がブランドイメージ失墜に繋がった事は言うまでもありませんが、独裁的な経営をしてきた日産にとって、トップ不在による混乱は大きな影響を与えたと思われます。
カルロスゴーン被告はロシア最大の自動車メーカー『アフトワズ』の会長を兼務していた時期もあり、現在でもルノー・日産・三菱アライアンスが株式の75%を持っています。
様々な会社を立て直してきたゴーン被告ですが、そこにはリストラなど犠牲があったことも事実です。中央集権化された権力で経営を動かし、内部からの不満も多くあった事が分かっています。
西川廣人社長は否定していますが、クーデター説も囁かれており、ゴーン被告は社内での権力闘争の内幕を暴露したいのでは?との見方もあります。
「今に見てろ」とでも感じ取れるカルロスゴーン被告の行動。もしかしたらどんでん返しがあるかもしれませんね。
検察はもう引けなくなる
個人的には、日産をルノー経由で乗っ取ろうとしているフランス政府には反対ですし「日産は日本の企業だ!!」と声を大にして叫びたいです。
決してゴーン氏を擁護しているわけではありませんが、一度クロと言ったら何が何でもクロにする、という日本の検察のシステムにも疑問はあります。
なぜか警察や検察という組織は『面子』が大事なようで、あやふやな物を無理やりクロにするという実態も否定できません。
過去に木村拓哉さん主演のドラマ『HERO』で素晴らしい検事を演じていましたが、現実はドラマ以上にどす黒い世界で包まれています。
今後カルロスゴーン被告がどんな主張をしてくるのか――。無罪を勝ち取るために、弘中惇一郎弁護士とあらゆる戦略を練ってくることでしょう。
日産自動車の戦いは、まだ始まったばかりです。